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【第3回】具体的な適用事例と対応方法 ~オンライン診療を効果的に利用するには?~

具体的な適用事例と対応方法 ~オンライン診療を効果的に利用するには?~

オンライン診療は、ペット医療における新たな選択肢として注目されています。しかし、どのような場合に適用できるのか、またその際の対応方法について正しく理解しておくことが大切です。今回は、具体的な適用事例と対応方法について詳しく解説します。

Peachさん
オンライン診療と対面診療の特性を理解することで、獣医師・飼い主様にとってより良い医療サービスが適用できるようになると思います

1. オンライン診療が適用されるケース

オンライン診療は、飼い主と獣医師双方にとって便利な選択肢ですが、適用できるケースには一定の条件があります。以下に、代表的な適用事例を紹介します。

事例1: 軽度の皮膚トラブル

  • 状況: ペットの皮膚に赤みやかゆみが見られるが、命に関わる症状ではない場合。
  • 対応方法:
    1. 診療前相談で患部の写真を送付。
    2. 獣医師が症状を確認し、薬(外用薬など)を処方。
    3. 症状が改善しない場合、対面診療を提案。
  • 指針該当箇所: 指針2(2)​では、対面診療との併用が求められる場合があるとされています。

事例2: 軽度の消化器症状

  • 状況: 下痢や嘔吐が1~2回見られるが、食欲や元気が比較的保たれている場合。
  • 対応方法:
    1. 診療前相談で発症時期、食事内容、嘔吐や下痢の頻度を伝える。
    2. 獣医師が食事療法や一時的な薬の処方を提案。
    3. 症状が続く場合や悪化する場合には対面診療を勧める。
  • 指針該当箇所: 指針2(6)​では、医薬品の慎重な処方が必要とされています。

事例3: 慢性疾患の経過観察

  • 状況: 慢性疾患(例: アトピー性皮膚炎、慢性腎疾患など)の定期的なフォローアップ。
  • 対応方法:
    1. 診療前相談で最近の症状や変化を報告。
    2. 必要に応じて薬の処方や生活指導をオンラインで行う。
    3. 定期的に対面診療で詳細な検査を受ける。
  • 指針該当箇所: 指針2-3(4)​で、定期的な評価が重要とされています。

事例4: ノミ・フィラリア予防薬の処方

  • 状況: 毎月必要な予防薬がなくなりそうな場合や、継続して予防を行いたい場合。
  • 対応方法:
    1. 診療前相談でペットの体重、既往歴、予防薬の使用歴を伝える。
    2. 獣医師が過去の記録を確認し、問題がなければ予防薬を処方。
    3. 必要に応じて、次回の対面診療時に追加の健康チェックを行う。
  • 指針該当箇所: 指針2(6)​では、医薬品の適正な使用が求められており、オンライン診療でもそのルールを遵守する必要があります。

2. オンライン診療が適さないケース

オンライン診療には限界があり、対面診療が必要な場合があります。

事例1: 急性の呼吸困難や痙攣

  • 状況: 急な呼吸困難や痙攣など、命に関わる緊急事態。
  • 対応方法:
    オンライン診療では対応できないため、速やかに対面診療が可能な施設へ連絡し受診する。
  • 指針該当箇所: 指針2-3(4)​で、急病時には対面診療が基本とされています。

事例2: 大きな怪我や出血

  • 状況: 骨折や大量の出血など、直接の処置が必要な症状。
  • 対応方法:
    応急処置を行いつつ、速やかに動物病院を受診する。
  • 指針該当箇所: 指針2(3)​で、オンラインでは対応が難しい場合に対面診療を求めるとされています。

3. オンライン診療の流れ

ステップ1: 診療前相談

  • ペットの症状や既往歴を詳しく伝え、オンライン診療が適切か獣医師に判断してもらいます。
  • 必要に応じて写真や動画を共有します。
  • 関連Q&A: Q6​で、診療前相談の重要性が明記されています。

ステップ2: オンライン診療の実施

  • 映像と音声を使用し、リアルタイムで獣医師とコミュニケーションを取ります。
  • 獣医師が診断を行い、薬の処方や生活改善の指導を行います。
  • 関連Q&A: Q15​で、リアルタイム診療が必須であることが示されています。

ステップ3: フォローアップ

  • 症状が改善しない場合、対面診療を提案されることがあります。
  • 再診時には状況に応じて薬の処方や検査が行われます。

4. 飼い主が準備すべきこと

1. ペットの情報を整理する

  • 名前、年齢、性別、既往歴、現在の症状を事前にまとめます。

2. 症状の写真や動画を用意する

  • 皮膚トラブルや歩行異常など、視覚的に伝わる情報を準備します。

3. ネットワーク環境を確認する

  • 安定したWi-Fi環境で診療を受けられるように準備しましょう。

5. まとめ

オンライン診療は、軽度な症状や慢性疾患のフォローアップなどに効果的ですが、重篤な症状や緊急時には対面診療が必要です。今回紹介した事例と対応方法を参考に、安全で効果的にオンライン診療を活用してください。

次回の記事では、「オンライン診療を受ける際のよくある質問とその回答」をご紹介しますので、ぜひご覧ください!

 

Peachさん
Peach Lily Dogが運営する動物病院「PLアニマル検査センター」もオンライン診療サービスを開始する予定です。(関連法改正後の2025年4月予定)ぜひ公式LINEをお友達追加してください

 

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