目次
オンライン診療における7つの基本ルール
1. 初診は原則「かかりつけの獣医師」が担当
- 指針該当箇所: 指針2-3(1)
初診は、日頃からペットの健康を管理している「かかりつけの獣医師」が行うことが基本です。これは、ペットの既往歴や健康診断結果を把握しているため、より的確な診断が可能になるからです。

第2回の解説は、「基本ルール」に絞った解説になっています
今回の改正により「例外」についても具体例とともに公表されています。
「かかりつけの獣医師」というキーワードが多数出てきますが、「何をもってかかりつけとするのか?」「かかりつけであるということを証明する一律のルールやチェック機能はどのように定義するのか?」といった点は明確にはなっていません。
また、次回以降解説予定の「例外」とは、実社会では「頻繁に発生する」ケースかと思いますので、是非、次回以降の解説理解のためにも「基本ルール」をしっかりと抑えていただければと思います。
今回の改正により「例外」についても具体例とともに公表されています。
「かかりつけの獣医師」というキーワードが多数出てきますが、「何をもってかかりつけとするのか?」「かかりつけであるということを証明する一律のルールやチェック機能はどのように定義するのか?」といった点は明確にはなっていません。
また、次回以降解説予定の「例外」とは、実社会では「頻繁に発生する」ケースかと思いますので、是非、次回以降の解説理解のためにも「基本ルール」をしっかりと抑えていただければと思います。
2. 映像と音声を用いたリアルタイム診療が必須
- 指針該当箇所: 指針2(1)およびQ15
オンライン診療は、映像と音声を活用したリアルタイム診療が原則です。録画動画やチャットのみでの診療は認められていません。通信が不安定な場合には、オンライン診療を中止する必要があります。
3. 対面診療とオンライン診療の適切な併用
- 指針該当箇所: 指針2(2)およびQ2
オンライン診療は、得られる情報に限界があるため、必要に応じて対面診療と組み合わせることが求められます。対面診療が難しい場合でも、急変時には速やかに対応できる施設へのアクセスが必要です。

急変時に速やかに対応できる施設へのアクセスを準備することを検討する前に、カルテ情報や診療前相談等を通じ、オンライン診療に適するか否かを判断することが必要かと思います。
4. 診療の責任は獣医師が負う
- 指針該当箇所: 指針2(3)
オンライン診療で行われたすべての診療行為の責任は、担当する獣医師にあります。オンライン診療が適切でないと判断した場合は、速やかに対面診療へ切り替える必要があります。
5. 医薬品の適正使用と慎重な処方
- 指針該当箇所: 指針2(6)およびQ9・Q10
オンライン診療での医薬品処方は、特に慎重な判断が求められます。以下のルールを守ることが重要です:- 初診では毒薬や劇薬、生物学的製剤の処方は禁止。
- 初診では処方日数は最大7日分までに制限。
- 抗菌薬やその他の要指示医薬品は、対面診療を基本とする。

初診での処方は最大7日、再診の場合は最大14日(再診については従来規定から変更なし)
6. ネットワーク環境の整備が必須
- 指針該当箇所: 指針2(8)
オンライン診療を行うには、安定した通信環境が不可欠です。通信トラブルが発生した場合、診療を中止し、別の方法で対応を検討する必要があります。
7. 飼い主との合意(インフォームド・コンセント)の徹底
- 指針該当箇所: 指針2(5)およびQ8
オンライン診療のメリットやデメリットについて、事前に飼い主へ十分に説明し、合意を得ることが必須です。 - 診療結果や対応方法については、文書やメールで記録として残すことが推奨されています。
ルールを守ることで安全な診療を実現
オンライン診療は、ペット医療の利便性を向上させる一方で、対面診療とは異なる課題やリスクも伴います。
今回の指針では、獣医師が診療の質を保ち、飼い主が安心して利用できる環境を整えるための具体的なルールが設けられています。
これらのルールを守ることで、飼い主と獣医師が連携し、より安全で効果的な診療を実現できます。
まとめ
オンライン診療を活用する際には、指針で定められたルールを確認し、ペットの健康を守るための最善の方法を選択することが大切です。次回の記事では、「具体的な適用事例と診療の流れ」を詳しく解説しますので、ぜひご覧ください!

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