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オンライン診療の原則と例外対応について詳しく解説!
オンライン診療では、原則として「かかりつけの獣医師」が診療を行うことが基本とされています。しかし、特定の状況下では「かかりつけの獣医師」でなくても診療を行えるケースが認められています。ここでは、例外対応の条件やその流れについて、2024年12月27日の指針および関連Q&Aを基に詳しく解説します。

2024年12月27日指針の公表前では、オンライン診療で「初診」を実施することは認められていませんでしたが、今回の発表で「初診」でもオンライン診療を受けられるようになります。
原則「かかりつけの獣医師」とされていますが、飼い主目線で例外として挙げられている事例を見ていただくと他院での「初診」からオンライン診療を利用できるケースは十分にあるかと考えれますので、ぜひ複数回にわたる解説をお読みください
原則「かかりつけの獣医師」とされていますが、飼い主目線で例外として挙げられている事例を見ていただくと他院での「初診」からオンライン診療を利用できるケースは十分にあるかと考えれますので、ぜひ複数回にわたる解説をお読みください
指針における原則
指針該当箇所
- 指針2-3(1)およびQ&A Q1にて、「かかりつけの獣医師」はペットの既往歴や健康情報を把握している獣医師であり、初診からオンライン診療を行う場合には原則としてこの「かかりつけの獣医師」が診療を行うべきであるとされています。
例外が認められるケース
例外対応が認められるのは、以下のような場合です。
1. かかりつけの獣医師が対応できない場合
- 条件:
- 指針2-3(1)では、「かかりつけの獣医師」が対応できない休日・夜間などに、他の獣医師が診療前相談を経て診療を行うことが認められています。
- Q&A該当箇所:
- Q6では、代替の獣医師が診療前相談を行い、ペットの情報を把握した上で診療を実施することが明記されています。
- 例:
緊急性の低い皮膚炎や軽度の下痢など、翌日まで待つ必要がない場合。
2. かかりつけの獣医師がオンライン診療に対応していない場合
- 条件:
- 指針2-3(1)にて、「かかりつけの獣医師」がオンライン診療を実施していない場合は、他の獣医師が対応することが認められています。
- Q&A該当箇所:
- Q6に詳細が記載されており、診療前相談で飼い主からペットの既往歴や予防情報を取得し、オンライン診療の適切性を確認する必要があります。
- 例:
- 飼い主が遠隔地に住んでいる場合や、かかりつけの病院がオンライン診療の体制を整えていない場合。
3. 診療前相談を経た後の判断
- 条件:
- 指針2-3(1)およびQ6にて、診療前相談で必要な情報を収集し、獣医師がオンライン診療を実施可能と判断した場合には例外対応が認められます。
- Q&A該当箇所:
- Q6では、診療前相談で得られた情報を記録し、必要に応じて診療記録を共有することが重要であるとされています。
- 例:
- 飼い主が皮膚疾患などの軽度の症状を相談し、獣医師がオンライン診療で対応可能と判断した場合。
例外対応時の注意点
例外対応を行う際の注意点について、指針とQ&Aで明示されている内容を整理しました。
- 診療記録の作成
- 指針2-3(2)およびQ7では、診療前相談やオンライン診療で得た情報を診療簿に詳細に記載し、必要に応じて他の診療施設と共有することが求められています。
- 急病急変時の対面診療への対応
- 指針2-3(4)およびQ6にて、オンライン診療中に急病や急変が発生した場合、迅速に対面診療が可能な施設を案内する体制を整備する必要があるとされています。
- ネットワーク環境の整備
- 指針2(8)では、診療中に途切れることがない安定した通信環境が必須とされています。
- 飼い主への十分な説明
- 指針2-5では、オンライン診療のメリット・デメリットについて事前に飼い主へ説明し、合意を得る「インフォームド・コンセント」が徹底される必要があります。
まとめ
オンライン診療では、原則として「かかりつけの獣医師」が診療を行いますが、例外的に他の獣医師が対応することも可能です。
今回の指針では、例外対応を安全に実施するための手順や責任の明確化が図られています。
これにより、飼い主とペットがより安心してオンライン診療を活用できる環境が整備されています。
次回の記事では、「診療前相談とオンライン診療の具体的な流れ」についてさらに詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。

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